吹き替えマニアの生みの親、「大脱走」の独房王


とり・みき氏 〜「映画吹替王」〜


とり 宮部さんはマックイーン本人にお会いしたことがあるそうですけど。
宮部 「砲艦サンパブロ」という映画を、台湾で撮影したらしいんですよ。そのときに、日本に立ち寄って通訳を通してフジテレビの廊下で10分程度 話したくらいなんですけどね。
とり 印象はいかがでしたか。
宮部 フィルムで観るとおりの感じで、とてもいい人でしたよ。そのとき「ランダル・カスタム銃をたくさん持ってるなら送ってくれ」 って、ずうずうしく言ったんですよ(笑)。そうしたら「送るよ」って言ってくれたんですけど、本当に送ってくれたとしても、 もちろん銃刀法の関係で無理だったと思いますけどね。
とり 「ゴールデン洋画劇場」の「大脱走」でマックイーンや宮部さんのファンになった人間が多いんですよ。 僕が中学に入ったときに「大脱走」が放映されまして、私事なんですけど、最初で最後に英語でファンレターを書いたのがマックイーンだったんです。 向こうの事務所からサイン入りブロマイドが届いて嬉しかったです。
宮部 そうですか。僕はそのとき、フジテレビの人に写真を撮っておいてもらえばよかったなあと想いましたよ。サインすらもらわずに、もう会ったことだけが嬉しくて。

〜04年 洋泉社刊 より抜粋〜





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